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2015年に読んだ本の中でオススメの本を20冊挙げるよ

今年読んだ本の中でオススメの本を20冊紹介します。*1
年末年始の休みに読んでみてはいかがでしょうか。*2

 

 団塊の世代ゆとり世代などの世代論。
それは大正時代から既に始まっていたことが本書で分かります。
各世代の時代背景も探っているのでちょっとした近現代史としても面白いです。

 

 希代の政治哲学者アーレントの生涯と思想についての一冊。
全体主義が何を引き起こすかを指摘した功績は大きいと思います。
考えることをやめず、自身の信念を貫き通した姿に憧れを覚えました。

 

近代の労働観 (岩波新書)

近代の労働観 (岩波新書)

 

 西欧ではどのようにして労働が神聖化されたかが分かる一冊。
最初から神聖だったのではなく、途中からすり替わったというのが興味深いです。
対比的に紹介された古代ギリシャの労働観も必見。
 

【新装版】山本七平の日本資本主義の精神

【新装版】山本七平の日本資本主義の精神

 

 日本的経営やその精神の正体を分析し、その源流を江戸時代に求めています。
そこにある「見えざる原則」とは?
日本での労働神聖視がなぜ発生したかも考察されています。

 

経済思想の巨人たち (新潮文庫)

経済思想の巨人たち (新潮文庫)

 

今昔国内外36人もの経済思想を取り上げた本。
経済思想というが簡単な評伝もあり単なる学術本というわけではありません。
経済に絡めて社会主義などの政治形態にも触れており幅広い知見が得られると思います。

 

(日本人) (幻冬舎文庫)

(日本人) (幻冬舎文庫)

 

 タイトルの通り日本人論です。
冒頭、データから日本人が反権威の国家嫌いであることが示され衝撃です。
日本人の性質は一体何なのか。私たちが目指すべき世界はどこなのか。
その答えを垣間見させてくれる本です。

 

母なる自然があなたを殺そうとしている

母なる自然があなたを殺そうとしている

 

 自然の残酷さ・不気味さ・恐ろしさなど自然の暗部を教えてくれる本。
「自然で起こる何かを、人間の行動を正当化するために決して使うべきでない。」という一文が胸を打ちました。
自然派の方にこそぜひ読んでほしいです。

 

動物の命は人間より軽いのか - 世界最先端の動物保護思想

動物の命は人間より軽いのか - 世界最先端の動物保護思想

 

 自分の中で評価の定まらない本ですが、だからこそ紹介しようと思います。
よく聞く動物愛護論で「知能があるから」「人間に近いから」というのがあります。
本書はそれらを「種差別者」として問題視しています。
人間の価値観で動物の価値観を決めつけることは良くなく、どう感じるかは十分に考えなければならないと訴えています。
納得はできませんでしたが、多くの思考材料を提供してくれたと思います。

 

しらずしらず――あなたの9割を支配する「無意識」を科学する

しらずしらず――あなたの9割を支配する「無意識」を科学する

 

 人間の行動は無意識の判断に影響されていることが分かる脳科学系の本。
多すぎる情報を選別し、世界を単純化するために無意識は有用な働きをしています。
けれどもそのために認識が歪むことがあるという事実は意識したいものです。

 

議論のウソ (講談社現代新書)

議論のウソ (講談社現代新書)

 

 情報に騙されないための見方を教えてくれる本。
統計・権威・時間経過・ムードを例としてどのように情報は誤解されるかを示しています。
さらに見方そのものが複数あったり、判断を保留すべき場合もあるなど情報を読み解くことの難しさも言及しており、白黒つけるやり方そのものへ懐疑していることには好感が持てます。

 

 統計数字や確率の見方を教えてくれる本。
今や統計数字や確率はあらゆる場において重要です。
ところがこれらは扱い方によっては誤解を招くこともある諸刃の剣です。
この本を読んで統計や確率の見方を知り、正確な判断ができるようになりましょう。

 

リスクにあなたは騙される (数理を愉しむ)

リスクにあなたは騙される (数理を愉しむ)

 

 人はなぜリスクを正しく捉えることができないのか。
それは理性的な判断より直感的な判断が優先されるためだと進化心理学的見地から著者は述べています。
本書には、直感的なリスク判断を利用して企業・マスコミ・団体・政治家などは恐怖を煽ってくることが示されています。
そんな連中に騙されないためにも本書は必読です。

 

「ゼロリスク社会」の罠 「怖い」が判断を狂わせる (光文社新書)

「ゼロリスク社会」の罠 「怖い」が判断を狂わせる (光文社新書)

 

「リスクにあなたは騙される」に感銘を受け書かれたリスクリテラシー系の本。
化学物質・医療・健康にかかわるリスクの読み解き方が分かります。
「リスクにあなたは騙される」は文庫で500ページあるので、読むのが大変と思う方はこちらを先に読むといいかもしれません。

 

ニセ科学を10倍楽しむ本 (ちくま文庫)

ニセ科学を10倍楽しむ本 (ちくま文庫)

 

 科学っぽいことを言いながら全く科学的根拠のないものをニセ科学といいます。
本書には幅広いジャンルのニセ科学が紹介されています。
ニセ科学に騙されないように、その手口を学び、科学リテラシーを身につけましょう。
会話形式なので読みやすいのもポイントです。

 

 出版不況を分析する本。
なんですが、これを推したのは分析の仕方に感銘を受けたからです。
原因を複数探る・因果関係を軽々に確定しない・課題が複雑系であり万能の解決策がないと理解しているなど。
あ、本についての話も面白いですよ。(本屋は廃業がラクとか)

 

知ろうとすること。 (新潮文庫)

知ろうとすること。 (新潮文庫)

 

 物理学者の早野先生が糸井重里氏と原発事故や放射線被曝との付き合い方について対談した本。
情報を淡々と正確に発信することの大切さ、科学コミュニケーションの重要さ・難しさを教えてくれます。
以下のツイートについても解説しています。早野先生の姿勢そのものだったとか。

 

「昔はよかった」病 (新潮新書)

「昔はよかった」病 (新潮新書)

 

 年寄りの繰り言の代表格「昔はよかった」。
年寄りに限らずやたら過去を美化する人っていますよね。
本書は庶民史を検証し、そのウソを暴きます。
例えば、昔は治安は良かった→昔のほうが悪い、昔は暑さに強かった→別に強くないしむしろ弱いなど。

 

 心理学と経済学の融合とも呼ぶべき行動経済学。その端を開いた本です。
人間の経済活動は理性的でなく、不合理に行われているという事実は経済学に衝撃を与えました。
金額は相対的にしか判断できない、自分の持っているものは高く評価してしまうなど豊富な事例を挙げて、人間がいかに不合理な行動をとるかを示してくれます。

 

残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法

残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法

 

 成功哲学の本。
といっても巷に氾濫する自己啓発本ではありません。
「やってもできない」ことを前提にどうすれば生き延びられるかを提示します。
進化心理学を主軸としているので自慢自伝的な本でないのも好感。

 

ハッカーと画家 コンピュータ時代の創造者たち

ハッカーと画家 コンピュータ時代の創造者たち

 

 伝説的なLispプログラマーポール・グレアム氏のエッセイ集。
刺激的なメッセージのオンパレードで、新しいものを作るのに役立ちそうだと思いました。
10年前の本ですが現在でも十分通じると思います。
3章「口にできないこと」6章「富の創りかた」7章「格差を考える」には感心しました。

 

*1:今年刊行された本ばかりではないので注意

*2:テンプレ